基本データ
概要
中心となるのはプレイヤーが選択できる4人の国王による世界編のリプレイであるが、その他に神風が吹かなかった場合の元寇を想定した「神風は吹かず!」が収録されている。情報量の都合により、本項ではリプレイのみを取り扱い、「神風は吹かず!」は別項に分割した。
リプレイは約15年間の動向を掲載しているが、失敗も多く、決して上手なものとは言えない。しかし、読み物として見た場合、失敗は良いアクセントとなっているうえ、そこからの挽回も合わせて展開の緩急となっており、反面教師的に学ぶべきところも多い。自動生成で現れる新興国の名称(ホフニヘ朝、コマミリ国、メヒニタ連邦)なども、実に良い味を出している。
本項の構成
備考
表のリンク先では、各項の注目点をまとめている。また、リンク先のタイトル部分のリンクは、上の表に戻るためのリンクである。
ジンギスカンかく戦うべし!
モンゴル編から世界編への移行について(171ページ)
ここには5つの注意点が掲載されているが、特に人材面で持ち越せるのが后、将軍候補、子供だけであり、将軍は切り捨てられるということには注意する必要がある。
モンゴル族にはゲーム開始時点で4人の子供と4人の血縁将軍がいるため、この8人は確実に世界編に持ち越したい。そのためには、子供は将軍候補に取り立てずに温存しておき、モンゴル編クリア直前の段階で血縁将軍を属国に派遣している場合は将軍候補に戻しておくのがベストであると言える。
この場合、将軍候補枠は1人余ることになるが、モンゴル編の「優秀な人材」の中で最も優秀なムカリを加えておけば完璧である。さらに、できれば彼には新しく生まれた娘を嫁がせて血縁将軍にしておき、空いた子供の枠も新たな出産で埋めておきたい。
また、本作は世界編の開始が1206年春と固定されている(*1)。そのため、理論上は1205年冬まで国力を上げ続けた方が良いが、そこまでしなくても相当に強力な国力で世界編をはじめることができる。とは言え、上記のように子作りをして世界編に備える程度の下準備はしておきたい。
なお、モンゴル編から世界編に移行した場合、CPUが多少強化されるらしい。しかし、その具体的な内容については、本書に記述がないために不明である。
それほど強くない2国(金)をまず攻め取り、18国(高麗)、19国(日本)と進んで東岸を押さえる(172ページ)。
本書推奨のモンゴル帝国の侵攻ルート。さらに本書では、この後に26国(南宋)を攻略して東南アジアへの領土拡大を勧めているが、26国を取った時点で、18国と19国を安全地帯にすることができる。
一方、本書133ページでは、1国から2国に侵攻すると山岳地帯(陰山山脈)を超えなくてはならないという問題点を指摘しており、「ガイドブック」では、その点から最初に15国(ウイグル)をとり、17国(吐蕃)、16国(西夏)と進み、16国から2国を取るという戦略を紹介している。個人的には、早い段階で安全地帯をつくることができる「ハンドブック」の戦略の方が適切であると思われる。
ジュチが独断で15国に突入して勝利(174ページ)
本項では、属国の戦闘行動を制限しておらず、しばしば属国が敵地に勝手に攻め込むことがある。勝利できれば問題はないが、返り討ちに遭ったり、戦後の弱体化したところを攻め込まれて将軍が戦死することも珍しくない。
このゲームは、血縁将軍の価値がきわめて高いため、彼らを失うことは大きな損失となる。リロードを使うプレイでもなければ、属国には軍備の増強を任せて戦争を禁じ、戦争はプレイヤー自らが指揮を執った方が良いと思われる。
リチャード1世かく戦うべし!
8国から20国、21国と、自国のほとんど全兵力を動員しながら、一直線に攻略していくことができるのだ(176ページ)
イングランドの初期戦略。初期状態では8国はフランス、20国はムワッヒド朝、21国はアイユーブ朝である。これらの国々は隣接国が少ないため、反時計回りに回っていけば、侵攻元の国を安全地帯にしながら領土を拡大していくことができる。
ちなみに、本書では9国(ドイツ地方)と同盟を結んでおくことを勧めているが、最初期に9国を占領しておけば、7国(イギリス)と8国も安全地帯となり、2国分の兵力で9国を守ることができる。
アレクシオスかく戦うべし!
こうしてみると、最良策と言えるのは、12→22→21国と南方に進出してアフリカを基盤にする作戦だろう(180ページ)
ビザンツ帝国の初期戦略。ビザンツ帝国は11国であるため、時計回りに領土を拡大することになる。このルート通りに領土を拡大した時点で22国(カリフ領)は安全地帯になるため、その分の兵士を12国(セルジュク連邦)に移して防備を固めたい。ここを取られると、領土が分断されてしまうためである。
源頼朝かく戦うべし!
頼朝の戦略(184ページ)
本書では、頼朝の戦略として、26国(南宋)と同盟を結んだ後、18国(高麗)を経て2国(金)を取るルートと、26国→27国(大越大理連合)→25国(パガン朝)と南下していくルートを紹介している。
個人的には、両案の折衷に近いかたちではあるが、19国(日本)に26国から攻められないだけの兵士を残して18国→2国と進み、ここから26国を取ることで18国と19国を安全地帯とするルートを推奨する。はっきり言って26国と同盟を結ぶ必要はない。
1218年から死亡する可能性が出てくる(184ページ)
頼朝が自然死する可能性に関する記述。彼は1206年の時点で58歳であるため、70歳から危険域に達する計算になる。これは、おそらく他の統治者でも同じことが言えるはずである。
一方、『光栄ゲーム用語辞典』には「60歳を過ぎたら用心した方がいい(*2)」とある。どちらが正しいのかは分からないが、60歳からが危険域だとすれば、頼朝を安心して使用できる期間は2年しかないということになる。いずれにしても、後継ぎとして、子供の1人は将軍候補にせず、子供のまま確保しておく必要がある。
*1
続編の『元朝秘史』では、モンゴル編をクリアした年代が世界編の開始年に反映されるため、仕様の違いに注意する必要がある。なお、世界編開始時の内政データがモンゴル編全14国の合計を10で割った数値になるという点は、両作品で共通している。
*2
『光栄ゲーム用語辞典』、274ページ、「★の★が病死しました」の項参照。